文房具

私たち双子には、自閉症という先天性の障がいをもつ長男がいます。彼が趣味のカメラで撮る写真は、被写体を極限までに接写したものばかり。当然、現像した写真は全て単色でしたが、いつも満足気な表情を浮かべるのです。そんな彼にとっての大切な行為を、プロダクトで表現しようと思いました。彼がカメラを構えること、それは僕等にとって、本を読むことに近い、そう思ったのです。そこには新しい経験があり、人としての好奇心があり、達成感がある。イマジネーションへの世界の旅なのです。彼がファインダー越しに覗いていた単色の景色は、実際の世界よりも美しいのかもしれません。本が誘う空想の世界のように。

ブックカバーと同デザイン、同素材で製造されたレザーボールペンです。職人の繊細な技術によって、本革独特の上品な艶、しなやかさ、やわらかな手触りを実現しました。

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